猫の事務所

軽便鉄道の停車場のちかくに、
猫の第六事務所がありました。(宮沢賢治「猫の事務所」より)

猫の事務所.jpg 他の方の絵の本もありますが、私はこの小林敏也さんの絵が好きです。


主人公は「かま猫」。
夜かまどの中に入って眠る癖があるために、
いつでも体かすすで汚く、ことに鼻と耳には真っ黒に墨がついて、
狸のような猫のことを言うそうです。
汚いので他の猫には嫌われています。

ここの事務所は、主に猫の歴史と地理をしらべるところだそうです。

嫌われ者のかま猫はある日、みんなから嫉妬され、
いじめられてしくしく泣いてしまいます。
そして、それを事務所の後ろの窓から見ていた獅子に
「そんなことで地理も歴史も要ったはなしでない。やめてしまえ。
えい。解散を命ずる」と、事務所を廃止されてしまうというお話です。

ばちが当たったとも思えますが、
かま猫、それでいいのか?って気がしますし、
めでたしめでたしではないですよね。

むぎちゃん.jpgこの子はかま猫ではありません。

このお話が気に入ってるのは、
ストーリーというより、表現の面白さです。

一番最後の文章は「ぼくは半分獅子に同感です」ですし、
「みなさんぼくはかま猫に同情します」とか、
「どんなにつらくてもぼくはやめないぞ、きっとこらえるぞと、
かま猫は泣きながらにぎりこぶしを握りました(猫のにぎりこぶし?)」とか、
なんとも味わい深くて、何度読んでも飽きないのです。

しかも、かま猫のいぢめられっぷりも可愛く、
お気に入りのお話のひとつです(^-^)

Comments

No Responses to “猫の事務所”

  1. Melody on 6月 25th, 2005 11:59 PM

    にゃはははは、可愛いですぅ、かま猫!

    宮沢賢治、すべて読んでいるわけではないので、このお話
    は知らなかったです〜。
    表現のおもしろさ、ばつぐんですね!
    さっそくチェックして勉強します(^_^)

    むぎさんの紹介がうまいせいもありますし、鯖猫ちゃんの画像
    もあいまって、なんか抱きしめたくなるいじらしさです(≧∇≦)

  2. むぎ on 6月 26th, 2005 11:41 AM

    Melodyさん
    小林敏也さんの絵も可愛いんですよ。
    ハッピーエンドで終わらない話って、ちょっと味わいがありますよね(^▽^;