秋山我は

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春の山と秋の山では
秋のほうがよいと詠んだのは額田王です。


冬こもり 春さり来れば 鳴かざりし 鳥も来鳴きぬ 咲かざりし 花も咲けれど 
山を茂(し)み 入りても取らず 草深み 取りても見ず 
秋山の 木の葉を見ては 黄葉(もみ)つをば 取りてそ偲(しの)ふ 
青きをば 置きてそ嘆く 
そこし怜(たの)し 秋山我は

天智天皇が内大臣藤原朝臣に
「春山の花の艶と、秋山の紅葉の色、
いずれが良いか競わせよ」と命じた時、
額田王が答えとした歌ですね。

春になると、今まで鳴かなかった鳥もやって来て鳴くし、
咲いていなかった花も、咲き、
素晴らしい季節ではあるが、と断りながら、
山は木がたくさん繁り、草が深く繁るので、
山へ入って行って花を手に取ることも、
花をを折り取って見ることもできない。
ところが秋も暮れた頃は、
草木もうら枯れて、たやすく山に入ることができ、
色づいたのを手に取って賞(め)でることができる。
まだ青いままの葉も、紅葉するのを心待ちにする・・・
そこが私にはよく、秋の山がいいと思います。
と、秋の山に軍配を上げています。

大海人皇子(のちの天武天皇)の妃であり、
のちに天智天皇と関係したといわれる額田王。
ためらいもなく秋がよいと歌い上げる才女のほまれ高い方・・・

この歌は単純に春山と秋山を競わせただけとの
他愛のない歌のようなので、
秋の山がどうしてよいのかという理由も
ごく単純に山に入ることができるから、ということです。

私はこの歌を学校で習った時、
「そんな理由で秋山かあ・・・」と思いました。
美しさを競うのなら、
緑萌える、春の息吹の感じられる春山もいいものです。
でも、実際に手にできる、踏み入ることができる、という理由・・・
この積極性に私は額田王の人となりを感じ、
紅葉に燃える秋山を見るたび、この歌を思い出すのです。

Comments

No Responses to “秋山我は”

  1. ま〜ちゃん on 10月 28th, 2006 12:02 AM

    メッチャきれいな写メですね。
    ボクも秋の山の方が好きです。春は花粉症でつらいので。。。

  2. ま~ちゃん on 10月 28th, 2006 12:02 AM

    メッチャきれいな写メですね。
    ボクも秋の山の方が好きです。春は花粉症でつらいので。。。

  3. MALICE on 10月 28th, 2006 2:12 AM

    むぎさん、こんばんわ☆

    ・・確かに山は春より秋の方が素敵。。
    けど、儚いですね。

    紅葉、、冬支度になり、、白一面の世界になってしまうし、、

    昨日はたくさん飲みましたか??(笑)
    MALICEも昨日、今日は少〜し飲みました(´▽`*)>

  4. むぎ on 10月 28th, 2006 8:30 AM

    ま〜ちゃんさん

    春は花粉症の季節でもあるのですね。
    なるほど、そういう理由で
    秋のほうがよい、という方も
    きっとたくさんいらっしゃるのでしょうね。

    私はどちらかというと、
    枯れ木が寒々しい山が
    あっというまに緑になる
    春の山のほうが好きなんですが。

  5. むぎ on 10月 28th, 2006 8:33 AM

    MALICEさん

    >紅葉、、冬支度になり、、白一面の世界になってしまうし、、
    そうなんです。
    きれいなんだけど、もうすぐ冬だなあって
    寂しい気持ちになってしまいますね。
    多分、雪の降らない地方の方たちは
    そういう感情はないと思います。

    夕べ、私はかなり飲みました〜

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